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12月2日に、法人税率の引下げや納税環境の整備を織り込んだ「平成23年度税制改正法」
と、所得税・住民税・法人税の期限増税が織り込まれた「復興財源確保法」が公布され、
平成23年度税制改正がようやく決着したところ、10日に政府の平成24年度税制改正大綱が
閣議決定されました。
これにより、税制改正の方向性が決まり、今後この大綱を中心に来年度の税制改正が
議論されて行くこととなります。
<平成24年度税制改正大綱>
税制改正に関する法律が小分けに成立・施行されている中、平成24年度税制改正大綱は
小振りな改正にとどまっています。
■ 法人税関係では、「研究開発税制」や「中小企業投資促進税制」の延長が組み込まれ
ました。
■ 個人所得税関係では、「給与所得控除の上限設定(給与収入が1,500万円超の場合)」や
「短期勤務役員の退職所得課税」の見直しによって増税する一方、「特定支出控除」の
見直し、「認定省エネ住宅ローン控除制度」の創設による所得税の減税、「特定居住用
財産の買換え等」の譲渡対価要件を1.5億円に引き下げるなどの措置が盛り込まれて
います。
■ 相続税・贈与税関係では、「直系尊属からの住宅取得等資金の贈与の特例」について
非課税措置の延長及び一定の住宅についての非課税枠の拡大等の手当てがされて
います。
なお、平成23年度税制改正案として審議されていた相続税の基礎控除の引下げや、
贈与税の税率構造の緩和、相続時精算課税制度の対象となる受贈者への孫の追加と
いった改正事項は見送られています。
■ その他、消費税率を将来的に10%まで上げることなどが盛り込まれています。
これらについては、また動きがあり次第、お知らせ致します。
<平成23年度税制改正法 12月2日公布><復興財源確保法 12月2日公布>
平成24年度以降、影響が大きいのは、むしろ12月2日に公布された「平成23年度税制
改正法」「復興財源確保法」ですが、主な項目は以下のとおりです。
■ 法人税関係
(1)法人税率の引き下げ及び復興特別法人税の創設
①普通法人の税率は平成24年4月1日以後開始事業年度から25.5%となります。
②中小企業の軽減税率は平成24年4月1日開始事業年度から平成27年度
3月31日までに開始する事業年度まで15%に引き下げられます。
③復興特別法人税として平成24年4月1日から平成27年3月31日までに開始する
事業年度の課税標準法人税額に10%が上乗せされます。
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現行
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改正後
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年800万円超
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年800万円以下
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年800万円超
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年800万円以下
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普通法人
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30%
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28.05%
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中小企業
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30%
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18%
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28.05%
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16.5%
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(2) 繰越欠損金の利用制限及び繰越期間の延長
所得から控除することができる繰越欠損金については、平成24年4月1日以後開始
事業年度から所得の80%までに制限されます。
ただし、資本金1億円以下の中小企業(資本金が5億円以上の大法人の
100%子法人を 除きます。)等については適用されません。
また、平成20年4月1日以後終了事業年度分の欠損金につき繰越期間が7年間から
9年間に延長されます。
(3) 減価償却率の見直し
定率法の償却率については、平成24年4月1日以後取得資産から定額法の償却率を
2.0倍(現行2.5倍)した償却率とされます。
(4) 貸倒引当金の廃止
中小企業、銀行、保険会社等以外の法人については、平成24年4月1日以後開始
事業年度から貸倒引当金制度 (個別評価及び一括評価) が廃止されます。
■ 所得税関係
(1)復興特別所得税の創設
所得税率については、平成25年から平成49年までの基準所得税額に2.1%の復興
特別所得税が上乗せされることとなりました。
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超
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以下
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現行
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改正後
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195万円
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5%
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5.105%
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195万円
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330万円
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10%
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10.21%
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330万円
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695万円
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20%
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20.42%
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695万円
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900万円
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23%
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23.48%
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900万円
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1,800万円
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33%
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33.69%
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1,800万円
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40%
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40.84%
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(2)源泉徴収税額の改正
復興特別所得税の創設に伴い、平成25年から平成49年までの源泉徴収税額表が
改正されました。
■ その他
「更正の請求」を行うことができる期間が現行1年のところ5年(贈与税と移転価格税制に
ついては6年)に延長されます。また、これに併せて課税庁が増額更正できる期間が
現行3年のところ5年に延長されます。
<平成23年度税制改正法 6月30日公布>
なお、既に6月30日に公布されている平成23年度税制改正法について、主な項目は
以下のとおりです。
■ 法人税関係
(1) 雇用促進税制の創設
平成23年4月1日から平成26年3月31日までの間に始まるいずれかの事業年度に
おいて雇用者増加数5人以上(中小企業は2人以上)、雇用増加割合が10%以上等
の要件を満たす企業は、雇用増加数1人当たり20万円の税額控除が受けられます。
(2) 環境関連投資促進税制の創設
青色申告書を提出する事業者が平成23年6月30日から平成26年3月31日までの間に、
エネルギー環境負荷低減推進設備等の取得等をして、1年以内に事業の用に
供した場合、取得価額の30%の特別償却又は7%の税額控除が受けられます。
(対象設備の例)
高断熱窓ガラス、発光ダイオード照明装置、太陽光発電設備、風力発電設備、
プラグインハイブリッド自動車、ハイブリッド建設機械など
(3) 中間申告制度の改正
次の場合には仮決算による中間申告ができなくなりました。 (平成23年4月1日以後
開始事業年度から適用)
① 「前事業年度の確定法人税額×6/12」の金額が10万以下である場合又は
その金額がない場合
② 仮決算による中間申告書に記載すべき法人税額が
「前事業年度の確定法人税額 × 6/12」を超える場合
■所得税関係
(1) 認定NPO法人等への寄付にかかる税額控除
個人が、各年において支出した認定NPO法人等に対する寄付金について、
(寄付金額-2,000円)×40%をその年分の所得税額から控除することと
なりました。(平成23年分以後の所得税から適用 )
(2) 年金所得者の申告不要制度の創設
公的年金等の収入金額が400万円以下で、かつ、その年金以外の所得金額が
20万円以下の場合には、確定申告書の提出が不要となりました。
(平成23年分以後の所得税から適用 )
(3) 還付申告書の提出期間の見直し
申告義務のある者の還付申告書の提出期間が翌年1月1日(現行翌年2月16日)
から提出できるようになりました。
(平成23年分の所得税から適用)
■資産税関係
(1) 住宅所得等資金贈与の非課税対象拡大
直系尊属から住宅取得等資金を贈与された場合に贈与税が非課税となる
住宅取得等資金の範囲に、住宅の新築に先行してその敷地用の土地等を
取得するための資金が追加されました。
(平成23年1月1日以後の贈与から適用)
■ 消費税関係
(1) 消費税の免税事業者の要件の見直し
消費税の免税事業者の要件について、次の見直しが行われました。
( 平成25年1月1日以後に開始する年又は事業年度から適用 )
① 現行制度における事業者免税点制度の適用を受ける事業者のうち、次の期間の
課税売上高が1,000万円を超える事業者については、事業者免税点制度は
適用されません。
a. 個人事業者のその年の前年1月1日から6月30日までの期間
b. 法人のその事業年度の前事業年度 (7ヶ月以下のものを除く) 開始の日から
6ヶ月間の期間
c. 法人のその事業年度の前事業年度が7ヶ月以下の場合で、その事業年度の
前々事業年度の開始の日から6ヶ月間の期間
② 上記 ① の適用に当たっては、事業者は、①の課税売上高に代えて支払明細書
( 所得税法で規定)に記載すべき支払給与等の額を用いることができます。
(2) 仕入税額控除の「95%ルール」の見直し
消費税の課税売上割合が95%以上の場合に課税仕入れ等の税額の全額を
仕入税額控除できる制度 (いわゆる「95%ルール」) について、課税期間の
課税売上高が5億円(その課税期間が1年に満たない場合には年換算)以下の
事業者に限り適用されるようになりました。
(平成24年4月1日以後に開始する課税期間から適用 )
内容の詳細につきましては、以下URLをご参照下さい。
平成24年度税制改正大綱の概要
http://www.mof.go.jp/tax_policy/tax_reform/24taikou_gaiyou.pdf
平成24年度税制改正大綱
http://www.mof.go.jp/tax_policy/tax_reform/24taikou_2.pdf
平成24年度税制改正大綱の正誤について
http://www.cao.go.jp/zei-cho/gijiroku/zeicho/2011/__icsFiles/afieldfile/2011/12/12/23zen27kai10.pdf
経済社会の構造の変化に対応した税制の構築を図るための所得税法等の一部を
改正する法律案要綱
(平成23年度税制改正法 12月2日公布)
http://www.mof.go.jp/about_mof/bills/179diet/sst231028y2a.htm#02
経済社会の構造の変化に対応した税制の構築を図るための所得税法等の一部を
改正する法律案に対する修正案
(平成23年度税制改正法12月2日公布 可決修正案)
http://www.shugiin.go.jp/itdb_gian.nsf/html/gian/honbun/syuuseian/4_521E.htm
東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に
関する特別措置法案
(復興財源確保法12月2日公布)
http://www.mof.go.jp/about_mof/bills/179diet/zk231028y.htm
東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する
特別措置法案に対する修正案
(復興財源確保法12月2日公布 可決修正案)
http://www.shugiin.go.jp/itdb_gian.nsf/html/gian/honbun/syuuseian/4_520E.htm
現下の厳しい経済状況及び雇用情勢に対応して税制の整備を図るための
所得税法等の一部を改正する法律案要綱
(平成23年度税制改正法6月30日公布)
http://www.mof.go.jp/about_mof/bills/177diet/sst230610ya.htm#01
以上
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